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赤外線建物外壁劣化診断研修

皆さんこんにちわ。

実は二度目の外壁劣化診断研修に行ってきました。

 

今回は東京都の池上にある池上会館での受講です。築年数は経っていますが立派な建物ですね!

通常の外壁診断は打診棒やテストハンマーを用いて打診時の触覚や、反響音等を頼りに外壁の浮きや浸水個所の特定を行います。対して赤外線での外壁診断は外壁の表面温度の異常を数値的にとらえることで視覚的にわかりやすく表現することができます。お客様に診断結果を提示する際に職人の感覚ではなく、客観的なデータとして提示できることが魅力であると思います。

 

しかしながら、赤外線を正しく扱うためには十分な知識と経験を必要とします。といいますのも、赤外線画像には実に様々なノイズが発生しており、単純に赤いから熱く青いから冷たいとは言えないのです。今回の研修はそうしたノイズをコントロールして正しい外壁診断を行えるよう、撮影の時間や角度・天候・反射光・距離等様々な要因を覚えるためのもので、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。

 

また、ノイズのコントロールももちろんですが、カメラのスペックにしてもピンからキリまであり、言葉を選ばずに言うならば要件を満たさない安価なカメラでは、十分な解析ができないこともあります。

私自身も極めて簡易的な調査の時にはおもちゃレベルの安価なカメラを使用することもありますが、これは現場で雑談レベルに「ここらへん怪しいねぇ~」なんて程度のものであり、その後のご依頼の際には現場に合わせたスペックの機材を用意して臨みます。ちょっとガチったカメラは片手ではとても正確な撮影ができないので、今後どこかのタイミングで赤外線調査を行うことがあったなら、使用した機材の確認を業者さんにしてみるのもいいかもしれないですね。

↑当社ではフリアーシステムズのT860というカメラをメインに使用しています。建物の12条点検も可能な高性能モデルです。((;´・ω・)高かったぁ・・・

 

ちなみに・・・

↑の写真は室内に合わせて撮影角度が広がりすぎないような調整されたレンズであるため、赤外線画像ではあってもしっかりとピントが合っていてわかりやすく、データもしっかりあるので実用としても十分なレベルですが、

 

↑の写真であれば遠くのものを捉えることに特化したレンズなので、室内ではうまくピントが合っていません。いくら十分なデータがあってもこれではデータの境界線が分からずうまく解析ができるとはいいがたいです。

 

↑の写真は前述のいわゆるおもちゃレベルのものであるため、実はピントはしっかりとあっているのですが、解析するにはデータ量が少なくどうしてもお客様に提示するデータとしては不十分です。まぁ、これでも実はちょっとお邪魔した際に「当たり」をつけるには意外と重宝したりもしますが。

 

赤外線調査は奥が深いものです。それぞれの箇所に適した撮影角度・距離・天候・使用機材等の使い分けや、前述のとおり様々なノイズをコントロールできる業者選びが肝心であるといえます。え?それって小笠原防水じゃないって???それはそう!しかし、当社もいつでもどこでも行けるわけではありませんので、まだまだ認知の少ない赤外線調査を当たり前のものとすべく、今後も学習と実践と挑戦と改善と、行っていこうと思います。